COLUMN & INTERVIEW コラム&インタビュー

版画研究室のひきだし

2019/02/22 コラム

展示室の奥のガラス張りの一角に、期間限定で「版画研究室のひきだし」を置いています。

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東京藝術大学大学美術館で使用していた美術品保管用の棚を版画研究室が引き取り、仕立て直しました。引き出しの一段一段が各作家の小さな展示室です。内側に布を張るなど、思い思いに設えた引き出しに、版画研究室の教員、卒業生、学生の版画が収められています。
版画研究室准教授の三井田盛一郎先生は、江戸時代の浮世絵を思い浮かべればわかるとおり、版画はもともとメディアであり、手にとって手元で楽しむも。そのような版画のあり方を広めていきたいとおっしゃっています。参加作家には、三井田先生の薫陶を受けた学
生もいますし、サイズ感やテーマ、引き出して手にとって見るという行為を経たこともあってか、どこか親近感を覚える作品が多いです。

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また、三井田先生率いるTOKYO HANGAのプロジェクトと、油画研究室教授のO JUN先生が協力して手がけた版画集「敗戦記念日2011」も、ぜひご覧ください(この作品のみ、スタッフに出してもらう必要があります)。額にもガラスケースにも入れられていない状態で、ページを広げ、次々と像が立ち現れる様子はとても新鮮。版画ならではの質感、風合いも手に取るように感じられます。

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「版画研究室のひきだし」の近くの壁面にも版画を多数展示しています。じっくり時間をかけながら、多様な版画表現をお楽しみ下さい。

【参加作家】
アガタ健司 五十嵐有理 今井恵 植田爽介 作田富幸 佐竹広弥 朱楠影 谷口典央 水流智美 長田奈緒 根岸一成 波能かなみ 堀岡暦 三井田盛一郎 宮下咲 宮寺雷太 三好愛 山﨑慧 岳羽嘉 渡邉光 Schneider W.Michael


取材・文/藤田麻希 撮影/五十嵐美弥(小学館)

※掲載した作品は、実店舗における販売となりますので、売り切れの際はご容赦ください。