上野の美術館で開催中の展覧会まとめ2025〜イベント・企画展・特別展など〜

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藝大アートプラザ編集部
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東京・上野公園周辺で、開催中の注目の展覧会・展示ニュースをまとめました。美術館や博物館巡りの参考にご覧ください。

※記事に掲載している情報は、毎月25日前後に更新します。
※展覧会やイベントの内容が変更されている場合がございます。最新の情報は各施設の公式ホームページなどでご確認ください。

2025年2月のまとめ

開創1150年記念 特別展「旧嵯峨御所 大覚寺―百花繚乱 御所ゆかりの絵画―」

会期:2025年1月21日(火)~2025年3月16日(日)
会場:東京国立博物館 平成館 特別展示室

京都西北に位置する嵯峨(さが)は、古くより風光明媚な王朝貴族遊覧の地として愛されてきました。平安時代初期、嵯峨天皇(786~842)はこの地に離宮・嵯峨院を造営し、空海(774~835)の勧めで持仏堂に五大明王像(現存せず)を安置します。その後、貞観18年(876)に皇女・正子内親王の願いにより寺に改められ、大覚寺が開創されました。来たる令和8年(2026)、開創1150年を迎えるのに先立ち、優れた寺宝の数々を東京国立博物館で一挙にご紹介します。なかでも、寺内の中央に位置する宸殿は、元和6年(1620)に後水尾天皇に入内した和子(東福門院)の女御御所を移築したものと伝えられ、内部を飾る襖絵・障子絵などの障壁画は、安土桃山~江戸時代を代表する画家・狩野山楽(1559~1635)の代表作として重要文化財に指定されています。本展ではこれらのうち120面を超える障壁画のほか、信仰の歴史を跡付ける歴代天皇の書や、平安時代後期の仏像を代表する明円作「五大明王像」など、密教美術の名品も公開します。

展覧会詳細:https://tsumugu.yomiuri.co.jp/daikakuji2025/

Hello Kitty展 ―わたしが変わるとキティも変わる―

会期:2024年11月1日(金)~2025年2月24日(月)
会場:東京国立博物館 表慶館

ハローキティ50周年を記念して、「Hello Kitty展 ―わたしが変わるとキティも変わる―」を開催します。ハローキティはデビューから半世紀を迎え今や世界中で知られ、愛されています。世の中を見渡しても稀な存在と言えるでしょう。なぜそのようになり得たのでしょうか? そのヒントは、実は ファンひとりひとりとの関係性にあったのです。本展では 史上最大量のグッズ展示をはじめ、個性あふれるアーティストとのコラボ作品、オリジナル映像コンテンツなど 様々なコーナーで そのユニークさを紐解きます。楽しいフォトスポットも盛りだくさん!ぜひ皆さんでご来場ください。

展覧会詳細:https://hellokittyexhibition.com/

拓本のたのしみ―明清文人の世界―

会期:2025年1月2日(木)~2025年3月16日(日)
会場:東京国立博物館 東洋館 8室

本展示は台東区立書道博物館との連携企画第22弾として、書の拓本(たくほん)に注目します。書の資料には青銅器(金)・石碑等(石)に施された金石(きんせき)文字や、肉筆による歴代の名筆があります。これらの複製である拓本には、前者の金石拓本や、後者の名筆を版に刻して拓本にとり編集した法帖(ほうじょう)があり、碑拓(ひたく)法帖とも総称されます。唐時代(618~907)にはすでに碑拓が普及していたとみられ、宋時代(960~1279)には碑拓に加えて法帖の制作・鑑賞・研究が盛行しました。元(1271~1368)・明(1368~1644)を経て清(1616~1912)に至るまで、碑拓と法帖のいずれに重きを置くかは時代によって推移し、鑑賞・研究の水準は清時代に頂点に達したと言えます。碑拓法帖を手習いした臨書(りんしょ)や模本(もほん)、鑑賞記録として書きつけられた題跋(だいばつ)や印記(いんき)等の資料は、伝来はもとより、碑拓法帖の鑑賞・研究の実体を物語ります。なかでも、書画家や収蔵家としても名を馳せた明・清時代の文人たちによるこれらの資料は、比較的多く残され、当時の状況を今に伝えています。本展示では、碑拓法帖と明・清時代の文人による関連資料を展示し、書の拓本に魅せられた明清文人の世界を紹介します。両館の展示を通して、拓本に親しみ、楽しんでいただけますと幸いです。

展覧会詳細:https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=2679

日本の伝統模様「雪」

会期:東京国立博物館 本館 14室
会場:2025年1月2日(木)~2025年2月16日(日)

冬の到来を告げる「雪」は、室町時代後期頃より染織、漆工、金工、陶磁器といった生活を彩る工芸にデザインされるようになった日本独特の模様の1つです。空から舞い降りる雪をデザイン化した「はつれ雪」は戦国~安土桃山時代にかけて見られるようになり、江戸時代には「雪輪模様」としてさまざまに展開されるようになりました。同じく戦国~安土桃山時代に表わされるようになった「雪持柳」「雪持笹」といった模様は、雪が降った朝、植物に降り積もった雪に情趣を感じた日本人のこころが映し出されています。古くから日本絵画に描かれてきた雪景色もまた、模様として工芸品に表わされるようになりました。江戸時代末期になると西洋の自然科学の知識が日本にもたらされ、顕微鏡で観察された雪の結晶が知られるようになり、「雪の花」として衣装の染模様や工芸のデザインに取り入れられました。室町時代から江戸時代にかけての工芸品に表現されるさまざまな雪の模様を通して、自然とともに暮らし四季折々の自然の形を模様にする、日本独特の美意識を再発見してみてはいかがでしょうか。

展覧会詳細:https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=2687

東京国立博物館

住所:〒110-8712 東京都台東区上野公園13-9
公式サイト:https://www.tnm.jp/
アクセス(GoogleMap):https://goo.gl/maps/YWjaJoqwxGUJLaEM7

モネ 睡蓮のとき

会期:2024年10月5日(土)〜2025年2月11日(火・祝)
会場:国立西洋美術館 企画展示室

印象派を代表する画家のひとりであるクロード・モネ(1840-1926)は、一瞬の光をとらえる鋭敏な眼によって、自然の移ろいを画布にとどめました。しかし後年になるにつれ、その芸術はより抽象的かつ内的なイメージへと変容してゆきます。モネの晩年は、最愛の家族の死や自身の眼の病、第一次世界大戦といった多くの困難に直面した時代でもありました。そのような中で彼の最たる創造の源となったのが、ジヴェルニーの自邸の庭に造られた睡蓮の池に、周囲の木々や空、光が一体となって映し出されるその水面でした。そして、この主題を描いた巨大なカンヴァスによって部屋の壁面を覆いつくす “大装飾画”の構想が、最期のときにいたるまでモネの心を占めることになります。本展の中心となるのは、この試行錯誤の過程で生み出された、大画面の〈睡蓮〉の数々です。このたび、パリのマルモッタン・モネ美術館より、日本初公開となる重要作を多数含むおよそ50点が来日。さらに日本各地に所蔵される作品も加え、モネ晩年の芸術の極致を紹介します。日本では過去最大規模の〈睡蓮〉が集う貴重な機会となります。

展覧会詳細:https://www.tobikan.jp/exhibition/2024_uenoartistproject.html

オーガスタス・ジョンとその時代—松方コレクションから見た近代イギリス美術

会期:2024年10月5日(土)〜2025年2月11日(火)
会場:国立西洋美術館 版画素描展示室(常設展示室内)

ラファエル前派の系譜、あるいは唯美主義や象徴主義などとの関係から紹介されることの多い世紀転換期のイギリス美術ですが、フランスの近代絵画の発展に触発されつつ、若い画家たちが新たな制作環境を生み出そうと模索したさまざまな動きが起きています。画壇を統べるロイヤル・アカデミー・オブ・アーツに対抗して1886年に設立されたニュー・イングリッシュ・アート・クラブ、その保守化に対して1911年に結成されたカムデン・タウン・グループ、あるいはコーンウォールの漁村に芸術家コロニーを形成したニューリン派。そこには、印象派やポスト印象派に対する応答、そしてロンドンの急速な都市化や工業化とこれに対する反動を見ることができるでしょう。オーガスタス・ジョン(1878-1961)はこうした動きと交差しつつ、イギリス画壇で独自の位置を占めたウェールズ出身の画家です。卓越したデッサン力と大胆な色彩、さらにボヘミアン的生活から着想した題材などによって、第一次世界大戦前には、最も革新的な画家として若い芸術家たちの注目と期待を集めます。また、素描の名手として知られ、繊細な線でモデルの特徴を的確にとらえた肖像素描や、時にユーモラスともいえる素朴で空想的な習作などを残しました。20世紀後半には急速に忘れられますが、イギリス最初のポスト印象派に数えられています。1916-1918年のロンドン滞在中に美術品収集を始めた松方幸次郎(1866-1950)のコレクションには、こうした画家たちの作品が多数含まれていました。本小企画では、松方コレクションより、オーガスタス・ジョンの初期の素描を中心に、同時代の画家たちの素描や版画、油彩画も加えた展示をおこない、世紀転換期イギリスの多彩な芸術動向や人的ネットワークの広がりに光をあてます。

展覧会詳細:https://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2024augusutusjohn.html

国立西洋美術館

住所:〒110-0007 東京都台東区上野公園7-7
公式サイト:https://www.nmwa.go.jp/jp/index.html
アクセス(GoogleMap):https://goo.gl/maps/qAq7EVGnuRjxwtRe9

第41回上野の森美術館大賞展 絵画大賞受賞者 徳永なごみ展

会場:上野の森美術館 ギャラリー
会期:2025年2月20日(木)〜3月4日(火)

「第41回上野の森美術館大賞展」絵画大賞受賞者 徳永なごみの個展。「第41回上野の森美術館大賞展」絵画大賞作品 《MUSUBI》ほか、
受賞後の新作、近作を展示します。

展覧会詳細:https://www.ueno-mori.org/exhibitions/article.cgi?id=12058148

アトリエ展 Ueno-no-mori Atelier Exhibition

会場:上野の森美術館 本館1F 本館2F
会期:2025年2月13日(木)〜2月18日(火)

上野の森アートスクール受講生作品展

展覧会詳細:https://www.ueno-mori.org/artschool/

鳥 ~ゲノム解析が解き明かす新しい鳥類の系統~

会場:国立科学博物館 (東京・上野公園)
会期:2024年11月2日(土)~2025年2月24日(月・休)

生態系において重要な位置を占める鳥類。科博初の鳥類をテーマとした特別展「鳥」では、鳥の起源とその進化の過程を紹介し、さらに、ゲノム解析による最新研究で解き明かされた進化系統仮説にもとづき、貴重な鳥標本を数多く展示します。言語能力や多様なつがい関係など、23のテーマで「鳥のひみつ」も詳しく解説します。

展覧会詳細:https://toriten.exhn.jp/

企画展「貝類展:人はなぜ貝に魅せられるのか」

会期:2024年11月26日(火)~2025年3月2日(日)
会場:国立科学博物館(東京・上野公園)日本館1階 企画展示室、中央ホール

貝類とは、無脊椎動物の一群である軟体動物の中で、炭酸カルシウムの殻をもったものを指すことが一般的ですが、広い意味では貝殻をもたないものも含みます。地球上に繫栄する貝類は、どのように誕生し、発展してきたのか。ここではまず貝類の進化の道筋をみていくとともに、その驚くべきサイズの多様性についても紹介します。

展覧会詳細:https://www.kahaku.go.jp/event/2024/11shells/

国立科学博物館

住所:〒110-8718 東京都台東区上野公園7-20
公式サイト:https://www.kahaku.go.jp/
アクセス(GoogleMap):https://goo.gl/maps/zBoHtasXcNCq7FSt8

企画展「藝大アートプラザ・アートアワード受賞者展 2025」

会場:藝大アートプラザ
会期:2025年1月25日(土)〜3月18日(火)

今年もやってきました!藝大アートプラザ・アートアワード受賞者展の開催です。藝大アートプラザ・アートアワードは藝大の全学生を対象に開催される年に一度のアートアワード。今年度で19回を数えます。

本展はその入賞作品をすべて展示・販売するという年に一度の貴重な機会。未来のスターアーティストの原石がごろごろ?あなただけの大切な作品に出会う大チャンス?藝大アートプラザでまだ見ぬアーティストのまだ見ぬ作品を探してみませんか?

展覧会詳細:https://artplaza.geidai.ac.jp/column/26551/

藝大アートプラザ

住所:〒110-8714 東京都台東区上野公園12-8 東京藝術大学美術学部構内
公式サイト:https://artplaza.geidai.ac.jp/
アクセス(GoogleMap):https://goo.gl/maps/w6T4HWuMghT2xfAX7

-2025年1月末更新-

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