
今年もアートプラザがジャングル化!藝大動物園展2025の作家紹介
2024年3月23日(土)〜5月26日(日)にかけて開催される企画展「藝大動物園 Welcome to the art zoo!」。 本物以上にリアルな生き物や想像の世界にしか存在しない動物、はては生物なのか無生物なのかわからない存在まで……。そしてもちろん、人間だって動物であることを忘れてはいけません。 アートによる、アートにしかできない特別な「動物園」には、どのような作品が集まったのでしょうか。 藝大アートプラザに開園した「art zoo」について、作品の写真とともに出展作家をご紹介します。 ※コメントは、Web担当による解説です。 ※並びは展示風景のおおよその順路 […]
2025.03.23

金属のもつ可能性を鮮烈な「赤」で引き出す。アートアワード2025受賞者に聞く【河崎海斗氏インタビュー】
河崎海斗さん(かわさきかいと/大学院修士課程1年 美術研究科工芸専攻 鋳金)は「朱色和金」で第19回「藝大アートプラザ・アートアワード」の小学館賞を受賞しました。 和金(わきん)とは、赤いボディが特徴の金魚の基本となる品種で、縁日などで多くの人が慣れ親しんできたことでしょう。河崎さんは和金を金属工芸技術のひとつ、鋳金(ちゅうきん)で制作し忠実に再現しました。「朱色和金」制作の意図や大学院での研究内容などについて聞きました。 河崎海斗さんの受賞作「朱色和金」 江戸時代からの金工技法と時代背景をモチーフにつくる、赤い金魚 ――金魚すくいでゲットした金魚そのままに、制作された作品「朱色和金」。リアル […]
2025.03.14

「境界」を揺さぶりたい。制作と研究のはざまにあるアート アートアワード2025受賞者に聞く【川目七生氏インタビュー】
第19回「藝大アートプラザ・アートアワード」の準大賞は、川目七生さん(かわめななみ/美術研究科美術専攻 美術解剖学研究室博士課程)のモノタイプ作品「ガスコンロをつけてけすだけのお仕事がしたい」が受賞しました。 一見、かわいらしい作品の制作意図や創作への思い、現在、博士課程で研究する美術解剖学について、川目さんに詳しく聞きました。 川目七生「ガスコンロをつけてけすだけのお仕事がしたい」 かわいらしさ、にシュールを加えて ――準大賞受賞おめでとうございます。作品「ガスコンロをつけてけすだけのお仕事がしたい」の制作コンセプトを教えてください。 川目 作品は朝、アルバイトに出掛けるため、きちんと火の元 […]
2025.03.06

「線を引く」ことで世界に触れたい。アートアワード2025大賞受賞者に聞く【このみまほ氏インタビュー】
第19回「藝大アートプラザ・アートアワード」の大賞は、このみまほさん(美術学部彫刻科彫刻専攻4年 2025年卒業予定)のドライポイント作品「We Will Meet Again(You Must Believe In Spring)」が受賞しました。 彫刻を専攻しながらドライポイント版画を制作した理由や、創作に対する考え、社会に出て長く勤めた後に藝大を志した道のりなどについて、このみさんに聞きました。 このみまほさんの受賞作「We Will Meet Again(You Must Believe In Spring)」。日比野克彦・東京藝大学長をはじめとする審査員の講評はこちらからご覧ください […]
2025.02.21

受賞者決定!藝大アートプラザ アートアワード2025審査結果&講評
厳正なる審査の結果 藝大の学生を対象としたアートコンペティション「藝大アートプラザ・アートアワード」(旧「藝大アートプラザ大賞」)の審査結果を発表いたします。 第19回となる本年度は、各学部・大学院の学生・院生70人の応募がありました。 藝大アートプラザで行われた審査会では、日比野克彦・東京藝術大学学長ならびに箭内道彦・東京藝術大学美術学部教授/藝大アートプラザ所長らをはじめとする審査員が厳正なる審査を行い(写真下)、以下の通り受賞者を決定しましたので、ここにお知らせいたします。 受賞作・入選作品は、2025年1月25日(土)〜3月18日(火)の会期で、藝大アートプラザにて展示・販売(ページ下 […]
2025.01.24

藝大アートプラザが「ドロT」を推すのはなぜ?100万人に届けたい「アートに参加する楽しさ」と支援のかたち
藝大アートプラザの一角で近頃、特に大きなエリアを占領しているTシャツたち。なぜアートギャラリーにTシャツが? これらは、若き藝大アーティストたちによる「ドローイングTシャツ」、略して「ドロT」という呼ぶのだそう。手掛けるアーティストは、油画を専門とする人から、工芸を専攻した人などさまざま。いずれも、布用の画材を用いて、直接Tシャツに描いており、世界でたった1点しかない貴重なものばかり(その意味では8800円は大変手頃なお値段かも)。 とはいえ、なぜ藝大アートプラザは「ドロT」を全面展開しているのでしょう? 藝大アートプラザタイムズ編集長・高木史郎に、ドロTにかける熱い思いを語ってもらいました。 […]
2024.07.20

藝大アートプラザ公式オンラインショップが新装開店!その名も「うつわとTシャツの店」
オリジナルグッズなどをオンラインで購入可能に 藝大アートプラザでは、このたび公式オンラインショップとして「藝大アートプラザ うつわとTシャツの店」をオープンしました。
2024.09.13

アメリカから単身日本へ。陶芸を究めようとする情熱とクリエイティビティー【ウォーラー・カミ氏インタビュー】
人の数だけアートがある! 芸術に対する思いは人それぞれ。藝大アートプラザでは、アートとは何かをさまざまなアーティストたちに尋ねることで、まだ見ぬアートのあり方を探っていきます。 お話を伺うのは、東京藝術大学(以下、藝大)グローバルアートプラクティス専攻博士課程に在籍中のウォーラー・カミさん。米国に生まれ育ち、サヴァンナ芸術工科大学でアニメーションの学位を取得後、現在はグローバルアートプラクティスの博士号取得に向けて勉強中です 今回はカミさんに、陶芸にたどり着いた道筋や制作の変化、目指したいことなどを広く語っていただきました。 アニメから生まれた日本への興味 ――ウォーラーさんのお生まれから教え […]
2024.12.26

チェコと日本の共通点と相違点。ガラス工芸のあり方を考え続ける【クリスティーナ・ヴェントゥロヴァー氏インタビュー】
人の数だけアートがある! 芸術に対する思いは人それぞれ。藝大アートプラザでは、アートとは何かをさまざまなアーティストたちに尋ねることで、まだ見ぬアートのあり方を探っていきます。 今回お話を伺うのは、クリスティーナ・ヴェントゥロヴァーさん。ガラス工芸が伝統的に根付いているチェコ共和国のプラハ美術工芸大学(以下、UMPRUM)芸術学部ガラス専攻に入学後、富山市立富山ガラス造形研究所と京都造形芸術大学で学び、現在は東京藝術大学美術研究科美術専攻博士課程(ガラス造形研究室所属)に在籍し、ガラスによるアート表現に取り組んでいます。 日本とチェコ双方のガラス工芸に精通したヴェントゥロヴァーさんに、両国のア […]
2024.09.21

「水戸のルドン」のインスピレーションはどこからくるのか。アトリエを訪れて分かった無限の想像力【重野克明氏インタビュー】
人の数だけアートがある! 芸術に対する思いは人それぞれ。藝大アートプラザでは、アートとは何かをさまざまなアーティストたちに尋ねることで、まだ見ぬアートのあり方を探っていきます。 今回お話を伺うのは、版画家・重野克明(しげのかつあき)さん。銅版画を中心に、油彩・水彩ドローイング・水墨・陶芸などを手掛け、独自の世界観でファンを魅了しているアーティストの一人です。 今回は水戸市内のアトリエ兼自宅に伺い、版画を選ぶに至った経緯や自らのアート観、アイディアの源などについて伺いました。 「逃げ道」としての版画 ――ご自宅にお邪魔しておいて大変失礼なのですが、センスのかたまりといいますか、非常にインパクトの […]
2024.06.21

2024年上野エリア&都内開催の気になる展覧会10選!(下半期編)
2024年下半期も注目の展覧会・企画展が目白押し! 藝大アートプラザと一緒に訪れたい上野エリアの美術館・博物館の展覧会と、都内各地のおすすめ美術展をご紹介します。 2024年6月~12月のアートライフの参考にご覧ください。 上野エリアの注目の展覧会 ➀石川九楊大全 会期:古典篇 2024年6月8日(土)~30日(日)、状況篇 2024年7月3日(水)~28日(日) 会場:上野の森美術館 現代における書の美を追求しつづけ、言葉と格闘してきた書家、石川九楊(いしかわ きゅうよう/1945年生まれ)の書作品約2000点から厳選した300点あまりを、前期、後期とひと月ごとにすべて掛け替えて展示する大規 […]
2024.06.07

アートに没入するためのお茶とは。お茶で五感を揺さぶる【丸若裕俊氏インタビュー】
藝大アートプラザは、企画展「The Art of Tea」に合わせ、お茶ブランド「EN TEA」とコラボレーションし、アートと鑑賞者を結びつけるお茶「ARTEA」(個包装ティーバッグ)や、藝大アートプラザオリジナルのサーモボトル「BOTTLE OF TEA」(藝大アカンサスマーク入り)などの販売をスタートさせました。 ARTEAについて詳しくはこちらの記事をご覧ください。 でも、お茶がなぜアートと関係するのでしょうか? ここでは「EN TEA」代表を務める丸若裕俊さんにお話を伺いました。 没入感を提供するお茶を ――2024年6月1日から8月4日にかけて開催する藝大アートプラザの企画展「The […]
2024.05.30

買う、持つ、飾る楽しみを提案する新しい展示コーナー「小さいアート」が誕生
藝大アートプラザに、買う、持つ、飾る楽しみを提案する、新しい展示スペースができます。その名も「小さいアート」。アートを楽しむための入口として「小さいアート」だけを集めたスペースです。あなたが気になる作品を、部屋にかけるだけでそこはちょっぴり特別な場所になるかもしれません。 出展作家(予定) 内田恵 / 甘甜 / 瀬川祐美子 / たかすぎるな。 / 田中侑良 / 田村幸帆 / 春田紗良 / 政井歌 / 村上生太郎 / 渡邊美波 展示概要 会期:2024年6月1日(土)〜8月4日(日) 休業:月曜 ※7月1日(月)〜7月5日(金)は休業 営業時間:10:00-18:00 入場料:無料
2024.05.17

ねがみくみこ氏と藝大アートプラザがコラボ!新グッズが続々登場
人生の悲劇を戯画化し喜劇に変える“人生賛歌“の作品を手掛ける立体作家・ねがみくみこ氏と、藝大アートプラザがコラボレーションしました。 ねがみくみこ氏へのインタビューはこちらからお楽しみ頂けます 東京藝術大学所蔵の名画、高橋由一の「鮭」(重要文化財)をテーマに、さまざまなグッズを展開しています。 第1弾はTシャツ、トートバッグ、お弁当箱の3種類。 高橋由一によって切り取られてしまった(?)鮭の一部を「補完」するという「由一補完計画」として、ねがみさんによるオリジナルイラストをデザインしています。 4月27日から店頭限定で発売開始となっており、今後さらにさまざまなグッズを展開していく予定です。 ぜ […]
2024.04.26

ENTEAが手掛ける「アートと鑑賞者の架け橋になるお茶」を新発売
東京藝術大学の前身・東京美術学校の校長を務めた岡倉天心。20世紀初頭にアメリカで『The Book of Tea(茶の本)』を英語で出版し、日本における茶の精神を広く世界に伝えるなど、多大な功績を残しました。 岡倉天心についての記事はこちらからお楽しみ頂けます 明治・大正期の日本の美術運動を牽引した天心にとって、お茶とは生き方そのものであり、世界を探求する精神であり、対立する洋の東と西の相互理解へ向けた呼びかけでもありました。 それはまるで「アート」のような存在。 藝大アートプラザでは、気鋭のお茶ブランド「EN TEA」とコラボレーションし、アートと鑑賞者を結びつけるお茶を「ARTEA」と名付 […]
2024.04.26

岡倉天心とは?日本美術を世界に知らしめた激動の人生を辿る
岡倉天心(おかくらてんしん)の名前を、聞いたことがある人は多いと思います。しかし、どういう人かと問われると、明確に答えられる人は少ないのではないでしょうか? 肩書きは、美術行政家、美術史家、思想家と幅広く、当時の人としては珍しい英語を使いこなしていた知識人。そんな天心を生涯の師と尊敬していた横山大観(よこやまたいかん)は、「天心は英雄であり偉人であり、計り知れないものである。我々のような小さなものには、到底わかり得ない」と語っています。 誰もが認める非凡な才能を持ち、天才と呼ばれた天心ですが、その生涯は波乱に満ちたものでした。激動の人生を駆け抜けた、偉人の足跡を辿ってみたいと思います。 幼少期 […]
2022.07.02

人生の悲劇を喜劇に変えるアート。つらいを「楽しい」に【ねがみくみこ氏インタビュー】
人の数だけアートがある! 芸術に対する思いは人それぞれ。藝大アートプラザでは、アートとは何かをさまざまなアーティストたちに尋ねることで、まだ見ぬアートのあり方を探っていきます。 今回お話を伺うのは、アーティストのねがみくみこさん。 「二律背反」をテーマに、人生の悲劇を戯画化し喜劇に変える人生賛歌の作品——「まじめにふざけた」彫刻を制作をしている立体作家です。その手から生み出される作品はどれも、ちょっととぼけたようなテイストと意表を突かれる造形で、独特の世界観を醸し出しています。 自らのアート観について、これまでの活動とともに伺いました。 「自分はマシュマロでできているかもしれない」 —— ねが […]
2024.03.29