2019年にオープンした藝大アートプラザで、ダントツNo.1の人気を誇った「藝大の猫展」が、今年も芸術の秋に満を持して帰ってきます。
展覧会名は、ズバリ「藝大の猫展2020」と決まりました!
昨年同様、学内からはコンペ型式で幅広く募集した入選作品が出品される他、藝大ゆかりのプロのアーティスト達44名が制作した作品も登場。アートコレクターはもちろん、猫好きにもたまらない展覧会になるはず!
そこで、今回はいち早く本展「藝大の猫展2020」の魅力を探るべく、どんな展覧会になるのかその概要を取材させて頂きました!
※アイキャッチ画像は「藝大の猫展」(2019/4/26~5/26)展示風景
藝大の猫展2020とは
「藝大の猫展」(2019/4/26~5/26)展示作品
突然ですが、猫、好きですか?!
わがままで、きまぐれで、ゴロゴロしてばかりで、ちっともご主人様の言うことを聞かない。時には行方不明になったりもして飼い主を困らせるし、愛情を与えても全く懐くそぶりも見せない。それなのに、犬やウサギ、金魚など他の動物を抑え、ペットとしてダントツで人気No.1なのが猫ですよね。本当に不思議です。
そんな身近な愛玩動物として古くから大人気だった猫は、アート作品においても頻繁にモチーフとして登場し、存在感を見せつけてきました。
もちろんそれは、空前の猫ブームといわれる現代でも続いています。現に、藝大アートプラザの常設展示や企画展を見ていくと、「猫」をテーマにした作品を簡単に見つけることができますから。
「藝大の猫展」(2019/4/26~6/26)展示風景
こうした傾向を受け、2018年にリニューアルオープンした藝大アートプラザでも、オープンして半年後に、満を持して「藝大の猫展」と題した企画展を開催。期間中、僕も一般の鑑賞者としてお店に足を運びましたが、店内の異様な盛り上がりに非常に驚いたものでした。
結果、「藝大の猫展」は大成功。マスメディアにも幅広く取り上げられ、コレクターはもちろん、全国の熱い猫好きからも大好評のうちに約1ヶ月間の展示が終了したのでした。
「藝大の猫展」(2019/4/26~5/26)展示風景
これは来年絶対「パート2」がありそうだな・・・と思っていたら、やっぱり考えてくれていました!
それが、今回の「藝大の猫展2020」。当初、春に予定されていた会期は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で少し伸びて9月からとなりましたが、その分腰を落ち着けて約2ヶ月のロングラン開催で実施予定。じっくりと作品を楽しむことができそうです!
そこで、今回は開催前に、いちはやく伊藤店長に展示のみどころや特徴を取材。「藝大の猫展2020」について、大きく5つの注目点をピックアップしてみました!
注目ポイント①:藝大ゆかりのプロの作家、総勢44名が参加!
「藝大の猫展」(2019/4/26~5/26)展示風景
本展では、藝大ゆかりの「猫派」アーティストが大量44名も参加します。
まずは出品作家を見てみましょう。
【出品作家一覧】 浅野井春奈、荒殿優花、安西泉、石川直也、石下雅斗、石田菜々子、内田有、瓜生剛、大島利佳、岡田敏幸、小田隆、川本悠肖子、北郷江、小泉さよ、小林佐和子、小林真理子、近正匡治、佐々木怜央、笹野井もも、佐竹広弥、杉山佳、鈴木友晴、鈴木初音、添田亜希子、武田充生、田村幸帆、東條明子、時緒、中西紗和、根岸一成、曳地聡美、星野歩、前嶋望、前田恭兵、松田剣、松田環、久保万里子、三上想、宮下咲、武蔵安里、村岡佑樹、村中恵理、山下健一郎、若林真耶
いや~、こうやってリストとして書き出してみると壮観ですね?!
若手を中心に、絵画、工芸、彫刻など、各分野で活躍する作家がズラリ。藝大アートプラザの常連出品作家も多数いますよね。開催初日から作品が争奪戦になりそうなあの方もちゃんと参加されています!もちろん、僕が以前作品を購入して以来、目をつけているお気に入りの作家もちゃんと参加してくれていました!
注目ポイント②:現役の藝大生も公募で参加!「猫大賞」コンペティションを開催!
本展に出品参加する作家は、藝大のOBや教授陣だけではありません。現役の学生も事前審査の上、出品エントリーできるようになっているんです。それが、本展開催に先立って学内で行われた「猫大賞」とよばれるコンペティションです。
本コンペティションでは、大賞をはじめ展覧会の直前に各賞を決定。大賞受賞者には20万円の賞金が授与されるとともに、本展期間中は全ての入選作品が藝大アートプラザにて展示販売されます。
そしてこのコンペティションでのゲスト審査員がまたゴージャスなんです。藝大アートプラザ大賞同様、大物文化人を招いて審査が実施されます。昨年は、養老孟司氏を招聘し、ゲスト審査員に加わって頂きました。
2020年は果たして誰なんだろう・・・と思っていたら、なんと人気マンガ「テルマエ・ロマエ」作者のヤマザキ・マリ先生でした!
ゲストとして熱心に作品を見てくださったヤマザキ先生ですが、審査会場にて早速お気に入りの作品を多数見つけられた様子。審査に熱が入っていました!
その審査状況を詳細にまとめたレポートもすでに藝大アートプラザのホームページに上がっています。審査を担当された各先生方の、厳しさと優しさが入り混じった教育者としてのストレートなコメントは必見。
「藝大の猫展2020」コンペティション「猫大賞」 審査員による受賞作の講評レポート
また、本展での応募作品は全て30cm3以内と非常にミニマムなサイズ感。価格も非常に手に取りやすく、伊藤店長からも「はじめてのアート購入にぴったりです」とオススメのコメントが入っています!
注目ポイント③:彫刻科の学生有志が等身大サイズの猫彫刻を制作!
「藝大の猫展」(2019/4/26~5/26)展示作品
小ぶりで親しみやすいサイズの「猫大賞」入選作品とは対照的に、等身大サイズで制作された大きな作品も登場します!
それが、今回の「藝大の猫展2020」のために彫刻科の学生有志が作ってくれた猫彫刻作品。せっかくなので、展示方法もひとひねり。
キャットウォークSHOW イメージ図
展覧会では、「キャットウォークSHOW」と名付けられた、期間限定のオリジナルキャットウォークが会場内に出現。様々なポーズの等身大猫彫刻が会場を行進するかのように勢揃い。華やかに展示会場を盛り上げてくれます!(もちろん、これらも購入可能です!)
キャットウォークSHOW イメージ図
キャットウォークの高さは1200㎜。猫アートと鑑賞者が見つめ合えるよう、絶妙な高さに設定されています。猫たちの表情や躍動感をよりリアルに感じられそうです!
なお、猫彫刻を手掛けてくれた彫刻科の学生は、以下の11名。学生といっても、ほとんどプロ同様の個性派・凄腕揃い。藝大アートプラザへの過去出品歴があったり、すでに学外の展覧会で活躍されている作家もいます!
【出品作家11名】
岩井りと、笠原悠介、川合香鈴、田村嶺磨、中茎あかり、藤崎りら、松原維子、三谷和花、村岡佑樹、雷康寧、若林祐季
例えば、岩井りとさんは、昨年の「藝大の猫展」でも出品され、PETomorrowというweb媒体でも取り上げられていますね! https://petomorrow.jp/news_cat/91661
注目ポイント④:会場内に隠れた「げいねこ」を探せ!!
さて、会場内の注目点は「キャットウォークSHOW」だけではありません!
藝大アートプラザでは新たに藝大公式猫「げいねこ」というキャラクターが登場。本展のために制作された猫のオリジナルグッズのモデルになっている他、このイラストが、展示会場内3か所とフォトスポット(B0版バナー)にも登場します。
しかしこの「げいねこ」、フォトスポット以外の残りの3箇所は簡単に見つけられる場所にあるかどうかは・・・わかりません!
それぞれ、“うたたね”・“雨宿り”・“お散歩”と、3種類の愛らしいポーズが用意されているそうですが、会場内のどこかにそっと紛れ込んでいます。「気が付いたら、いつの間にかそばにいる」そんな猫ならではの存在感を感じられると思います。
ぜひ、3種類の「げいねこ」を探してみてくださいね!
注目ポイント⑤:藝大アートプラザ初!オーダーメイドでの猫アート彫刻も発売決定!
「キャットウォークSHOW」出品作品
本展「藝大の猫展2020」は屈指の人気作品が勢揃い。特に、彫刻作品はあっという間に売約済みになってしまいそう。
そこで、今回是非注目してみたいのが、藝大アートプラザ初の試みとなった、藝大ゆかりの彫刻家アーティストによる受注制作です。
受注制作に参加する作家は、「キャットウォークSHOW」にも出品する彫刻科の若き実力派作家たち。岩井りと、笠原悠介、川合香鈴、田村嶺磨、中茎あかり、藤崎りら、三谷和花、村岡佑樹、雷康寧、若林祐季の10名が参加します。
「キャットウォークSHOW」出品作品
まずはキャットウォークSHOWを見て、気に入った彫刻家を見つけてください。頼みたい人が決まったら、モデルとなる猫の写真を作家に渡して、制作を依頼。あとは後日出来上がるのを待つだけです。藝大アーティストによる、世界に一つしかない「あなただけの猫」彫刻作品を作ってくれますよ!
価格は1体20万円。先着5名様まで注文を受け付ける予定なので、欲しい方はお早めに!好きな作家に頼める、というのがいいですよね!
開幕が楽しみ!パワーアップした「藝大の猫展2020」をお楽しみに!
「藝大の猫展」(2019/4/26~5/26)展示風景
いかがでしたでしょうか?2020年、藝大アートプラザで最も盛り上がりが予想される待望の展覧会「藝大の猫展2020」の概要を、開幕前にいち早くまとめてみました!
本展は、9月19日から約2ヶ月間のロングラン開催となります。物理的にも精神的にも制作活動に大きくブレーキがかかった上半期のコロナ禍を乗り越え、非常にハイレベルな作品群が集結しました。昨年から大きくパワーアップした本展、ぜひ見逃さないようにしたいですね!
展覧会名:企画展「藝大の猫展2020」
会期:2020年9月19日 (土) ~ 11月15日 (日)
開催時間:11:00~18:00
休業日:9月23日(水)、28日(月)、10月5日(月)、12日(月)、19日(月)、26日(月)、11月2日(月)、9日(月)
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取材/齋藤久嗣 撮影/五十嵐美弥)
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