COLUMN & INTERVIEW コラム&インタビュー

藝大アートプラザについての素朴な疑問【基礎知識編】

2020/04/24 コラム

花と蕾展

新型コロナウイルス対策として、政府から緊急事態宣言が発令されて2週間経ちました。藝大アートプラザでも、東京都からの要請を受けて、現在展示中の「花と蕾展」はしばらくの間お休み中。この機会に、もっと藝大アートプラザのことをよく知ってもらおうと、スタッフ一同で新しい企画を考えているそうです!

そこで、僕もこの機会を活用して、藝大アートプラザについてこれまで「わかっていそうで知らなかったこと」「意外なトリビア」など、スタッフの方からお聞きした情報をQ&Aとしてまとめていきたいと思います!

これを機会に、僕と一緒に藝大アートプラザ通になってみませんか?

それでは早速ウォーミングアップとして【基礎知識編】ということで第一弾をお届けします!

Q1:藝大アートプラザってどんなところなの?

藝大アートプラザ外観

いきなり基本的な疑問なのですが、意外と定義が難しいのです。藝大アートプラザは、「東京藝術大学」にゆかりのある作家の作品や商品を展示・販売する施設です。美術館でもなく、ギャラリーでもなく、百貨店の美術工芸品売り場とも違う、非常にユニークなお店なのです。

ちなみに、ちゃんと表記にもこだわっているんです。大学同様、「芸大アートプラザ」ではなく「藝大アートプラザ」って書きます。本家同様、ちゃんと旧字体の「藝」にこだわっているんですよ!

Q2:美術館や百貨店、ギャラリーとは何がどう違うの?

藝大アートプラザ外観

では、藝大アートプラザは美術館や百貨店、ギャラリーとは何が違うのでしょうか? まず、美術館との一番の違いは、作品を展示するだけでなく、原則として展示されている作品にはすべて値段がつけられて、買えるようになっているということなのです。

そう聞くと、ギャラリーや百貨店の美術工芸品売り場に近いのかなと思われるかもしれませんね。でも、藝大アートプラザはこれらともちょっと違っているんです。なぜなら、独自のオリジナルグッズや、東京藝術大学のグッズ類、そして藝大ゆかりのアーティストが制作した書籍や音楽まで取り扱っているからなのですね。

敢えて一番近いイメージで例えると、八重洲や日本橋など東京駅周辺に点在する、各都道府県のアンテナショップに近い存在と言えるかもしれません。アンテナショップが自分たちのふるさとにゆかりのあるあらゆるアイテムを取り扱っているように、藝大出身者が関わった作品やプロダクトを手掛ける、「オール藝大メイド」なアイテムを取り扱うショップだと捉えて頂ければと思います。

そうそう、忘れちゃいけないのが、店内の作品やグッズは原則写真撮影OKなんです。皆さんにもっと親しんでもらえるように、カジュアルでフレンドリーなお店を目指しています!

Q3:藝大アートプラザはいつオープンしたの?運営元は?

ロゴ

藝大アートプラザは、東京藝術大学と株式会社小学館の共同運営で2018年10月にオープンしました。だから、ちゃんと書籍コーナーには小学館のアート系雑誌「和樂」「サライ」なども販売されていますよ(他社の雑誌もあります)。特に最近「和樂」は毎号ゴージャスな付録がついてきて売り切れ店続出だったりしますが、藝大アートプラザでは意外にサクッと買えることがありますので、書籍コーナーにも要注目です!

Q4:藝大アートプラザでは、どんな展示が楽しめるの?

藝大アートプラザでは、大きく分けて「企画展示コーナー」「常設展示コーナー」「オリジナルグッズコーナー」「書籍コーナー」の4つの展示・販売エリアがあります。

藝大アートプラザ内観

その中心となるのが、「企画展示コーナー」で披露される年8~9回開催される「企画展」です。展示期間はどの企画展もだいたい3週間~5週間程度。「花」「猫」「妖怪」といった各種テーマに沿って制作された作品を集めた展示から、学生作品によるアートコンペ「藝大アートプラザ大賞展」での入賞作品展示など、バラエティに富んだ企画が用意されているんです。

藝大アートプラザ内観

企画展と合わせてぜひチェックしてみて欲しいのが、入り口真正面の壁一面に展示されている「常設展示コーナー」です。過去の企画展で評価が高かった各種工芸作品の再入荷など、思わぬ掘り出し物が見つかるかもしれません!

グッズコーナー

グッズコーナーでは、藝大アートプラザで独自に企画・制作した、ここでしか買えないオリジナルグッズを中心に、東京藝術大学のオフィシャルグッズなども合わせて販売されています。

書籍コーナー

そして忘れてはいけないのが書籍コーナー。企画展にちなんだ関連書籍や、藝大出身者によるアート書籍などが販売されています。他の書店では棚落ちしてしまったレアな初版本・絶版本も棚に刺さっていたりするので、美術書が好きな方にはぜひ見てほしいです!

Q5:どんな作家さんが出展しているの?

花と蕾展
藝大アートプラザで大人気!高度な技術を駆使してキュートな陶芸作品を制作する小林佐和子さんの作品群。(「花と蕾展」展示風景)

「アート」の名がつきそうなものなら、ありとあらゆるジャンルの作家さんが出展してくれています!絵画や版画といった2次元作品はもちろん、木彫・木工芸・ガラス工芸・金工・陶磁器・漆芸など、あらゆるジャンルを網羅しています。作風も、いわゆる技を突き詰めた伝統の職人芸に近い工芸作品から、独創的な現代アートまで非常に幅広いですし、ジャンルを突き抜けたクロスオーバー的な作風の作家さんまでいます。

その根底にあるのは「確かな技術力」。独創的な発想の土台には、各作家が在学中に東京藝術大学で学んだ作品制作のための基礎が根付いているのですね。見れば見るほど、藝大のレベルの高さを実感できる作品が多いんです。

また、よくある誤解として聞かれるのが「藝大アートプラザって、現役の学生さんの作品を取り扱うショップなんですよね?」という質問。(←実は僕も最初そう思っていました!)

もちろん、在学中から対外的に活躍している優秀な在学生を応援するため、彼らの作品は「藝大アートプラザ大賞展」など、積極的に紹介するようにしています。でも、それだけではありません。学生さんだけでなく、東京藝術大学の教職員や、将来の飛躍が期待される若手作家を中心にOB・OGの作品もたくさん取り上げているんですよ!

Q6:藝大アートプラザは入場料がかかるの?

藝大アートプラザは入場無料です!また、美術館のように最終入場時間も閉館の30分前っていうこともありません!閉店10分前の駆け込み鑑賞、大歓迎です!プロの現代アーティストが制作した作品を、至近距離で気軽に見ていってくださいね。

Q7:アート作品って、結構高いんじゃないんですか?

作品画像
小田伊織×桂川美帆「PATTERN spoon」(大)5,500円・(小)4,400円/日常使いできる食器類などもリーズナブルな価格で購入可能です!

百貨店の特選画廊かや現代アートのギャラリーに行くと、数百万、数千万円の値札がついた高額作品も見かけたりしますよね。でも、若手作家を中心とした比較的小品での出展がメインとなる藝大アートプラザの展示では、高くても数十万円クラスが上限です。

もちろん、藝大アートプラザでも稀に日本を代表する著名OB・OGの作品では500万円を超えるような作品も出品されることがあり、そういった高額作品との出会いも楽しみの一つではありますが、アクセサリーやグラス、ぐい呑み、コップなど数千円から買えてしまう作品もたくさん展示・販売されています。

これまで「美術品を買ったことがない」という人にも買いやすい作品が揃っていますので、ぜひ「アートを買う」という初体験を藝大アートプラザでどうぞ!(実は僕も藝大アートプラザでコレクターデビューしました!!)

Q8:藝大アートプラザでは、いつも何点くらいの作品を展示しているの?

藝大アートプラザ内観

表に出ている作品・グッズだけで、常時約1,000点くらいは展示されています。常設展示でも、リーズナブルな価格帯の作品は入れ替わりも激しいので、たとえば1ヶ月に1回定期的に来て頂けると、企画展・常設展示ともにかなり入れ替わっているので、毎回新鮮な気持ちで作品を見ることができますよ。

Q9:藝大アートプラザのSNSの公式アカウントってあるの?

公式SNS

こちらです!

Twitter
Instagram

Twitterでは主に最新の企画展情報、営業時間のご案内、HPの更新情報など、情報告知を中心に頻繁に更新中。Instagramでは、プロのカメラマンによって撮影された美麗な展示作品の画像をたっぷり味わうことができます。ぜひ、両方とも上手く活用して欲しい作品・見たい展示を探してくださいね。

Q10:藝大アートプラザに足を運ぶとどんないいことがあるの?

花と蕾展

藝大アートプラザに来ていただくと、ありとあらゆるアート作品と出会うことができます!かわいい作品・美しい作品(←すぐに売り切れます)はもちろん、繊細で技巧的な工芸作品、ぎょっとするような怖い作品、風変わりで不思議な作品など、各作家の個性がぶつかりあった展示室内は、まさに小さな現代アートの見本市といっても良いでしょう。

面白いものや不思議なものが見たい人、アート作品からインスピレーションをもらいたい人、もっと日常生活にアートを取り入れたい人、現代アートを気軽に見てみたい人は、ぜひ藝大アートプラザに足を伸ばしてみてくださいね。

また、藝大アートプラザはアーティストと出会う場、見つける場であるだけでなく、あなた自身で若いアーティストを育て応援できる場でもあります。美術館とはひと味違うアート経験ができる場所でもあるのですね。

なお、近日中に「藝大アートプラザを知るためのQ&A」がHPに掲載されますので、そちらもぜひ楽しみにしてくださいね!(第2回:徹底活用編へ続く)


取材・撮影/齋藤久嗣 撮影/五十嵐美弥(小学館)

※掲載した作品は、実店舗における販売となりますので、売り切れの際はご容赦ください。