藝大アートプラザに新たな猫のキャラクターが登場!公式グッズも楽しい!

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11月に入りましたね。2020年はコロナによる自粛生活が長引いているせいか、あんまり季節感がないなと思っていたらあっという間に晩秋です。そんな中、現在約2ヶ月のロングラン開催も大詰めを迎えている「藝大の猫展2020」。猫人気は未だ衰えず、藝大アートプラザは連日非常に多くのお客さんで賑わっています。

さて、今回の「藝大の猫展2020」の展示を見ると、たくさんの猫の作品の中に混じって、店内装飾の中にある三毛猫の姿を見つけることができるかと思います。

実はこの猫、今回の「藝大の猫展2020」のために制作された、藝大アートプラザの新たなマスコットキャラクターなんです。

名前は、藝大なのでずばり「げいねこ」です!

この「げいねこ」は、今回の「藝大の猫展2020」期間限定のキャラクターではありません。展覧会が終わっても、引き続きずっと藝大アートプラザのマスコットキャラとして活躍してほしいという願いを込めて作られました。

そこで、今回はこの「げいねこ」誕生のきっかけや経緯などを探るべく、キャラクターの企画を手掛けた株式会社ムービック・伊藤優子さんと、キャラクターデザインを手掛けた藝大デザイン科の非常勤講師・猪飼俊介さんに「げいねこ」誕生秘話をお聞きしてきました!

げいねこのモデルは東京藝術大学の敷地内に住みついた「あの猫」だった?!


引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E8%8A%B8%E8%A1%93%E5%A4%A7%E5%AD%A6#/media/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Tokyo_school_of_fine_arts_1913.jpg

明治22年、東京藝術大学の前身である東京美術学校が上野公園の一角に設立されて以来、藝大の敷地内には常に何匹かの猫が住み着いてきたといいます。最近では、通称「音校」と呼ばれる音楽学部側の敷地内を主なテリトリーにしている、ある三毛猫がかわいいと評判。ネコ好きの有志たちによって可愛がられるようになり、校内ではちょっとした有名な存在になりつつありました。

そこで、今回その話を聞きつけた伊藤さん。せっかく「藝大の猫展2020」を開催するからには、なにか目玉となるグッズが必要だ・・・と考えていた時、この猫をモデルとしてキャラクターグッズを作ってみたら面白いのでは?とひらめきました。それが、藝大アートプラザのオリジナルキャラクター「げいねこ」が誕生するきっかけだったのです。

そこで、まずは伊藤さん自らカメラを手に、この三毛猫が頻繁に出没されるとされるエリアを見張り、一体どんな猫なのかチェックしてみることに。幸い、お目当ての三毛猫とは1回目の訪問ですんなり遭遇。すかさず、たくさんの写真を撮影して持ち帰ることに成功したのです。

伊藤さんが撮影してきた写真を見てみると、写真集のモデルになるような絶世の美女・・・というわけでもなく、顔まわりのまだら模様はどちらかというと不細工(?)な感じもします。ですが、まるまると太っていてとても幸せそう。みんなから可愛がられていることがよくわかります。

よし、じゃあ思い切ってこの猫をベースにキャラクターをデザインしてみるか・・・ということになりました。そこで、今度はデザイナーの猪飼さんの出番です。

デザインのポイントは「可愛すぎず」「リアルになりすぎず」

こうして伊藤さんから写真を託された猪飼さん。一体、どのようにしてイメージをふくらませ、「げいねこ」というキャラクターへとデザインを落とし込んでいったのでしょうか?

「写真を頂いて最初に抱いた感想は、良い意味でキャラクター離れした不細工な猫だな、ということでした(笑)。口まわりのぶち模様なんか特徴的ですよね。だから、写真に寄りすぎず、イラストっぽくデフォルメしすぎず、ちょうど写実とキャラクターの中間くらいの見た目にしてみたら面白いかな、と思いました。」


げい猫イラストカード(2枚/440円)拡大図/まるまると太って幸せそうな げいねこの特徴が良く表されていますよね。単に紙に印刷されているだけでなく、 微妙な凹凸で立体感がつけられたこだわりにも要注目です。

そうか・・・。素人目から見ると、とにかく「可愛いのが正義!」「可愛ければなんでもOK」と考えがちですが、そういうわけでもないのですね。

「そうですね。アニメやマンガのショップじゃなくて、藝大アートプラザは『アート』を展示販売する場所ですので、可愛いだけではダメなんです。また、この三毛猫の存在は確かにキャンパス内では有名で、噂にはよく聞くのですが、僕なんかはこれまで一度も見たことがなかったんです。わりと神出鬼没的なイメージもあったので、ちょっと神秘的な雰囲気もまとわせてみることにしました。」

なるほど、こうして誕生したのが今回の「げいねこ」だったというわけですね。

こうして生まれた藝大アートプラザの新たなマスコットキャラ「げいねこ」ですが、店内装飾で使われてお客さんをお出迎えするだけでなく、公式グッズ第1弾も制作されました。

ここからは、制作エピソードも交えながらいくつかグッズを紹介していきます!

4種類の「げいねこ」グッズが登場!折りたたみ傘に秘められた制作秘話とは?!


4種類の「げいねこグッズ」。

今回開発された公式グッズ第1弾は、「げいねこ折りたたみ傘」(晴雨兼用UVカット/3,850円)「げいねこポーチ」(1,760円)「げいねこハンドタオル」(770円)、「げいねこイラストカード」(2枚セット/440円)の全4種類です。(※全て税込金額)

「まずは第1弾ということで、『げいねこ』に親近感を感じながら日常生活の中で気軽に使っていただけるものをご用意しました」とのこと。


「げいねこ折りたたみ傘」(晴雨兼用UVカット)3,850円(税込)

僕が特に気になったのが、この「げいねこ折りたたみ傘」です。実は、藝大アートプラザのグッズコーナーでは、これまで常設で取り扱われていた折りたたみ傘はありませんでした。お客さんから「傘はないの?」と聞かれることもしばしばあったそうで、商品化が期待されていたそうです。

確かに、季節によっては突然の夕立や大雨に見舞われることもあるので、購入後、お店を出る時にその場で差して帰ることができたら便利ですよね。

また、一見して「あれっ?」と気づくのが、傘を収納するカバーです。よくある布製ではなく、円筒形のプラスチック素材で作られた頑丈なケースになっていますよね。

布カバーではなく、あえてプラスチックケースにしたのは、なにか意味があったのでしょうか?せっかくなので伊藤さんに聞いてみました。

「折りたたみ傘を使い終わって、カバーに収納してかばんの中などにしまった時、カバーが布製やビニール製だと水が染み出してきたりして、かばんの中が水浸しになってしまったことってありませんか?」

うん、ありますあります。かばんの中で傘と隣り合わせに収納されていた書類やノートがしわしわにふやけてしまったり・・・。「しまった、もっと水を切っておけばよかった・・・」と後悔したことが何度もあります。

「だから、使い終わってカバンの中にしまう時、水気を完全にシャットアウトできるように、今回は思い切ってプラスチックのケースにしてみました。これならもう水漏れすることはないですからね。」  

なるほど。それは心強い!

・・・でも、それにしても今年の秋は関東地方への台風の上陸もゼロ。比較的穏やかな晴れの日が続いていますが、あえてなぜ折りたたみ傘を第1弾として用意したのでしょうか?

「実は、もともと『藝大の猫展2020』はGW前後から約1ヶ月間の開催予定で企画されていました。グッズも同じタイミングで開発していたので、ちょうど梅雨時で長雨の季節に入る直前だったことを考慮に入れて傘を開発することを決めました。コロナの影響で開催が半年ずれたのはちょっとした誤算だったかもしれないですね(苦笑)。」

なるほど!もともとは季節を先取りしたタイムリーな商品になる予定だったのですね。これは仕方ない。ですが、梅雨時ほどではないですが雨は1年中降るもの。だったら長い目で考えたら良いグッズになったのではないでしょうか。

「はい。梅雨時に限らず、ぜひ鞄のお供としてこの『げいねこ折りたたみ傘』を活用してみてくださいね。」

まとめ:藝大と猫の不思議な縁によって生まれた「げいねこ」グッズ、絶賛発売中!


「げいねこポーチ」1,760円(税込)

詳しく取り上げた「げいねこ折りたたみ傘」の他にも、レターセットやポーチ、ハンドタオルなども用意された今回の「げいねこ」グッズ。これら4つの「げいねこ」グッズは、現在開催中の「藝大の猫展2020」が終了しても藝大アートプラザの顔として年間を通じてずっと販売される予定です。

もし評判が良く、コンスタントに売れるようなら、第2弾、第3弾のグッズも企画されるかもしれません。ぜひ、「こんなグッズが欲しい」という要望があれば、教えて下さいね!アートファンの力で、藝大アートプラザの新キャラクター「げいねこ」を育てていきましょう!

展覧会名:企画展「藝大の猫展2020」
会期:2020年9月19日 (土) ~ 11月15日 (日)
開催時間:11:00~18:00
11月の休業日:2日(月)、9日(月)、16(月)・17(火)・18(水)・19(木)・24(火)・30(月)

★伊藤店長による見どころ解説

「藝大の猫展2020」の目玉として10/10から登場した特別企画がこちら。藝大アートプラザ初の試みとして、藝大ゆかりの彫刻家アーティストによる受注制作を行っています!

詳細は、こちらでもレポートしています!

あなたの愛猫を彫刻作品に!「藝大の猫展2020」で、藝大アートプラザ初の受注制作企画画がスタートしました!


取材・撮影/齋藤久嗣 撮影/五十嵐美弥(小学館)

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※掲載した作品は、実店舗における販売となりますので、売り切れの際はご容赦ください。

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